「黙れ小童ぁ!」のセリフで注目されていたキャラクター・室賀正武。そして俳優の西村雅彦。「真田丸」第十一話「祝言」での西村雅彦演じる室賀正武の散り際は見事だった!それを引き出した真田昌幸を演じる草刈正雄も凄い。管理人は涙が止まらなかった。そして自分の中では「真田丸」第十一話「祝言」は神回になった・・・。
こんにちは、こんばんは、はじめまして、毎度です(笑)。aoplanning.comの管理人aki(@aoplanning_com)です。
第十一話「祝言」の室賀正武殿の最期があまりに強烈だったので、追加で記事投稿します。
それではいってみよう!
目次
室賀正武の殺害
室賀正武(西村雅彦)の殺害は、囲碁対局後に行われる。
手はず通り、真田昌幸(草刈正雄)は、囲碁をうつために別室に室賀(西村雅彦)を誘い出す。
室賀(西村雅彦)「お主は一回も勝ったことがないではないか。」
昌幸(草刈正雄)「最近、腕を上げたと評判なのじゃ」
昌幸(草刈正雄)が立ち上がり、室賀(西村雅彦)の肩をポンと叩く。二人の間に緊張感が走る。
出浦昌相が別室の徳川家刺客を斬る
別室には昌幸暗殺の機会を伺っていた徳川家刺客が二人控えていた。二人は戸を少し開け、廊下を歩く昌幸(草刈正雄)と室賀(西村雅彦)を見ている。
部屋の回転扉より出浦昌相(寺島進)登場。出浦(寺島進)を抜いた瞬間、刺客二人が気配に気づくが遅かった。出浦(寺島進)が居合で刺客二人をあっという間に斬殺する。
部屋は暗がりであり、そこがまた良い!カメラは出浦(寺島進)を横から映している。
出浦(寺島進)が刀をおさめ、前に歩き出し、部屋の戸を閉める。出浦(寺島進)の首には、少し返り血が・・・。
う~ん、出浦(寺島進)がかっこいい。かっこよすぎる!
静かに囲碁対局が始まる。
昌幸(草刈正雄)と室賀(西村雅彦)が、静かに囲碁を始まる。対局が始まってすぐ、隣の部屋に源三郎信幸(大泉洋)が着席する。
室賀(西村雅彦)が源三郎信幸(大泉洋)を睨みつけるように見る。この時、室賀(西村雅彦)は何を思ったのだろう。まずい敵は二人かと思ったのだろうか?
少なくとも、この時点で室賀(西村雅彦)は連れてきた刺客二人が殺害されていることを知らないはずである。
囲碁対局での名シーン
囲碁対局は淡々と進む。二人が碁石を握る音が妙に響く。緊迫したシーンなので見ている者も息を呑む。
昌幸(草刈正雄)と室賀(西村雅彦)の囲碁対局終盤、昌幸(草刈正雄)が話を切りだす。
源三郎信幸(大泉洋)が身構える。隣の隠し部屋には出浦昌相(寺島進)と高梨内記(中原丈雄)が待機している。緊張感が走る。
昌幸(草刈正雄)「正武、その懐に隠し持ってるのは小刀か?」
室賀(西村雅彦)「何の話だ」
昌幸(草刈正雄)「わしを殺しに来たのだろう?隙をつき、わしを殺し徳川から、この城をもらうつもりであったか?」
昌幸(草刈正雄)「さしずめ、お主が連れ来きた二人は徳川の手のもの」
室賀(西村雅彦)「だったら・・・。」
このセリフの間、室賀(西村雅彦)は昌幸(草刈正雄)を見ていない。じっと碁盤を見つめている。昌幸(草刈正雄)も問いかける時、室賀(西村雅彦)をチラッと見るだけである。
緊迫感が伝わります。
昌幸(草刈正雄)「亡骸は徳川に送ることとする。すでにこちらで始末した。」
少しだけ室賀(西村雅彦)が昌幸(草刈正雄)をチラッと見る。表情が変わります。何かを悟ったのだろうか。もうなんとも言えない表情である・・・。
昌幸(草刈正雄)「お主の負けじゃ。わしの家来になれ。さすれば許す。よう考えろ。お主は、もうそれ以外の逃げ道はない。」
このセリフ中、初めて二人の視線が合います。しばらく沈黙の後、室賀(西村雅彦)がゆっくり喋り出す。
室賀(西村雅彦)「お前とは生まれ育った場所も近く、同じような人生を歩んできた。幼いころより、わしの前には、いつもお主がいた。」
室賀(西村雅彦)「だが、わしは人として武士として、お主に劣ったと思ったことは一度もない。ただの一度も・・・。」
囲碁の最後の一手を室賀(西村雅彦)がうつ。白の碁石がパチンと響く。
室賀(西村雅彦)「わしの勝ちじゃ」
囲碁の勝負は室賀(西村雅彦)の勝ちだった。
室賀(西村雅彦)が懐の小刀に手をかける。源三郎信幸(大泉洋)・出浦(寺島進)・高梨内記(中原丈雄)も刀に手をかけ緊張感が走る。
室賀(西村雅彦)は小刀を碁盤に置き、昌幸(草刈正雄)を見て少し頷く。表情はすごく優しい。
管理人は室賀(西村雅彦)の優しい表情で涙がでてしまった。それまで我慢してたのに・・・。
室賀(西村雅彦)「かえる・・・。」
室賀(西村雅彦)が立ち上がる。
室賀(西村雅彦)「お主の家来にはならん・・・。」
そこで昌幸(草刈正雄)を足に隠し持っていた小刀で刺そうとする。室賀(西村雅彦)の顔がなんともいえない・・・。昌幸(草刈正雄)を殺すことにためらいがあり、とても人を殺すような表情ではない。西村雅彦の演技で、それが伝わってくる。
室賀正武の殺害シーン
出浦昌相(寺島進)の手裏剣が室賀(西村雅彦)に命中。そして腹をひとつき。
室賀(西村雅彦)は正面から源三郎信幸(大泉洋)に斬られ、背中を高梨内記(中原丈雄)に斬られても絶命しない。うつ伏せに倒れながらも手には小刀を持っている。
出浦(寺島進)が全てを悟ったかのように介錯のトドメをさす。出浦昌相の真骨頂というか「透破」らしいというか・・・。
管理人は、ここまで涙が止まらなかった。良かった!ほんと良かった!!
草刈正雄演じる真田昌幸
このシーンでの草刈正雄が演じる真田昌幸を考えたいと思う。
真田昌幸は歴史に名を残す。信之によって真田家も残る。
こののち「真田が大名になるためには、室賀がいては困るのだ。すべては真田のためじゃ。」のセリフどおりになる。
でも草刈正雄は、違う昌幸を演技で表現したかったのではないだろうか。幼馴染としての室賀との関係を・・・。
室賀(西村雅彦)が家来になれば、「わしの家来になれ。さすれば許す。」というセリフは本当に許すつもりの本心の言葉でないないだろうか。幼馴染の室賀(西村雅彦)を殺すのは本心ではないと・・・。
室賀(西村雅彦)が出浦(寺島進)に刺されている時、昌幸(草刈正雄)は静かに碁盤を見つめ、そこには室賀(西村雅彦)が置いた小刀がある。
草刈正雄は何を表現したかったのだろう。室賀を助けられなかったのか?という後悔の念、家のためにはこれでいいのだという決意。
昌幸は器用そうだが、実は不器用なんだという複雑な昌幸を表現したかったのではないだろうか。
「すべては、わしの命じゃ」というセリフでわかる当主の覚悟。現代人である私たちも、こうありたいものです・・・。
管理人の勝手な解釈だが、そう考えると、また泣けてきてしまうのである。
西村雅彦演じる室賀正武
次は西村雅彦演じる室賀正武だ。
昌幸とは反対に室賀正武は歴史に名を残せていない。
誇りが高くて、不器用なのだろうか・・・。
昌幸だけには負けたくないという室賀正武を西村雅彦は、見事に演じている。
西村雅彦も幼馴染としての昌幸との関係を演じたかったように思える。幼馴染ではあるが友人ではない微妙な距離間を・・・。
そして幼馴染の昌幸(草刈正雄)を殺すのは本心ではなく、「誇り・家のため」との間で葛藤する室賀正武を・・・。
おそらく室賀は自分がやられることはわかっていた。わかっていても相手に突っ込んだ。それこそ室賀の武士の誇りである。
西村雅彦は壮絶な「死に方」を演じた。斬られても斬られても前に進んでいた。最後まで手には小刀が握られていた・・・。
うつ伏せに倒れながらも小刀を持って体をピクピクさせている姿は決して美しいとはいえないが、壮絶であり見てるものに訴えるものがあった。めったに見れる「死に方」ではない。特に大河ドラマでは・・・。
西村雅彦の演技で室賀の誇りは痛いほど伝わってくる。だから涙が止まらないのだろう・・・。
室賀正武の名は強烈に皆の記憶に残った。
最後に一言。
誇り高き室賀正武殿に感謝!室賀正武殿ありがとう!!さらばでござる。西村雅彦さん、素晴らしい演技をありがとう!!!
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まとめ
「黙れ小童ぁ!」のセリフで注目していた室賀正武というキャラクターだが、素晴らしい室賀正武を見せてもらいました。
三谷幸喜さんを含めた制作スタッフ、役者さん、草刈正雄さん・西村雅彦さん、本当にありがとうございますm(__)m
「人として武士として、お主に劣ったと思ったことは一度もない。ただの一度も・・・。」のセリフと、西村雅彦さんの表情は強烈に記憶されました。
室賀殿さらばでござるm(__)m
あくまで管理人の視点で、独断と偏見により大河ドラマ「真田丸」レビュー記事を投稿します。
それでは感謝の気持ちでしめます。いつもありがとうございます・・・。by aki(@aoplanning_com)
お読みくださってありがとうございました。それでは。