第30話「黄昏」は歴史的イベント・事件をこれでもかというくらいに詰め込んだ。少々詰め込み過ぎの感はあるのだが、神回とも思える放送回になった。拾(秀頼)を元服させ、体裁を整えようとするが、いかんせん幼すぎる。太閤・豊臣秀吉を演じる小日向文世さんの演技が、豊臣家の黄昏を連想させる・・・。
こんにちは、こんばんは、はじめまして、毎度です(笑)。aoplanning.comの管理人aki(@aoplanning_com)です。
太閤・豊臣秀吉は死の恐怖に苛まれていた・・・。
歴史好きの管理人が大河ドラマ「真田丸」レビューを好き勝手に記事投稿します。
それではいってみよう!
目次
大河ドラマ「真田丸」第30話「黄昏」あらすじ
慶長伏見地震により伏見城の天守閣は倒壊した。方針が変更になり、安房守は堀の普請に担当が変わる。せっかくやりがいを持っていただけに、安房守の落胆ぶりは誰の目から見ても大きかった。
1596年(文禄5年)、スペインのガレオン船であるサン・フェリペ号が土佐国に漂着。秀吉は70万石と見積もられた積荷欲しさに、「バテレン追放令」を利用し、宣教師と信徒を処刑。
大坂城に明の使節が和平交渉ため来訪。秀吉は「日本国王」の称号を得るが、激怒する。再度、朝鮮出兵を決意する。この和平交渉の場で秀吉は、粗相(小便)をしてしまう。源次郎信繁と治部殿の機転により、上手くごまかしている。
秀吉が先が長くないことを悟った治部殿は、拾(秀頼)の元服を急いだ。大坂城の天守で、秀吉は「ゆくゆくは京から天守をお迎えしたかった」と源次郎信繁に語る。平清盛の「福原遷都」のことだろう。
1598年(慶長3年)正月、秀吉は上杉景勝に会津転封を申し付ける。表向きは伊達政宗の抑えであるが、真の狙いは徳川家康への牽制であることを景勝に伝える。
1598年(慶長3年)3月15日、秀吉は醍醐寺で花見を催す。招待客は女性ばかりで、1300人が出席した。しかし秀吉にとっては、最後の大イベントになった。
淀殿が秀頼のためにと、「花咲かじいさん」をやってくれるように秀吉に頼む。みなが心配する中、秀吉は木に登って調子良く「花咲かじいさん」を演じるが、木から落ちてしまう。
次の日から秀吉は起き上がれなくなる。百助を出産していた稲は真田家の人間になることを決意していた。本当の秀吉の容態を兄・源三郎信幸に知らせていなかった源次郎信繁も、本当の秀吉の容態を兄に伝える。
死期が近いことを悟った秀吉は形見分けをした。「助作」「佐吉」と片桐且元・治部殿に形見分けをする。源次郎信繁には何もないようだ。いや秀吉の記憶の中には源次郎信繁はいない。昔の記憶はあるが、最近の記憶が秀吉には無い。
ここで第15話「秀吉」と同じシーンになる。源次郎信繁が秀吉と初めて会った吉野太夫のところに行くシーンだ。秀吉の記憶は、そこにあるらしい。心優しい源次郎信繁は秀吉に付き合う。
源次郎信繁は、秀吉に話を合わせながらも秀吉を上手くなだめている。源次郎信繁が遠くを見つめながら、第30話「黄昏」は終わる・・・。
地震加藤
大坂より秀吉(小日向文世)を心配した加藤清正(新井浩文)が、伏見城に駆けつけた。「地震加藤」を連想させる演出だ。ちゃんと大坂からというのがシブい!
歌舞伎・落語の題材となっている「地震加藤」は、清正が秀吉をオブって救出し謹慎を解かれるという話である。
朝鮮出兵を決意した秀吉(小日向文世)は清正(新井浩文)を呼びつける。治部殿(山本耕史)に泣かないように釘を差されていたのだが・・・。
老いた秀吉(小日向文世)を見た清正(新井浩文)は、涙ぐんでいる。
秀吉(小日向文世)に「これからのことを頼む」と言われた清正(新井浩文)は、秀吉(小日向文世)の膝の上で泣き崩れ号泣した・・・。
サン・フェリペ号事件~日本二十六聖人殉教
パーデレ(神父)の計らいで、難を逃れていたキリシタンの大工・フランシスコ吉蔵(水橋研二)。ディエゴとパウロは捕まったらしい。
処刑される一向に加わった。処刑された26人は宣教師3人と修道士3人、日本人信徒20人。歩いて長崎に行かされた。
ディエゴとパウロは、
- ディエゴ喜斎(ヤコボ喜斎・市川喜佐衛門・備前屋喜左衛門)-日本人。
- パウロ三木-日本人。
- パウロ茨木-日本人、レオ烏丸の兄。
- パウロ鈴木-日本人。
である。パウロは三人全員か、このうちの誰かだろう。
秀吉の命令では、耳と鼻を削ぐであったが、治部殿により左の耳たぶを切り落とすだけとした。
1596年(慶長元年)12月19日、長崎の西坂の丘の上で26名(日本二十六聖人)が磔にされ処刑。いわゆる「日本二十六聖人殉教」である。
キリシタンの大工・フランシスコ吉蔵こと「フランシスコ吉」は、自ら進んで十字架の用意をして一番目に処刑されている・・・。
矢沢薩摩守頼綱の大往生
源三郎信幸(大泉洋)は「検地がはかどっていない」と上野・沼田に帰った。
源三郎信幸(大泉洋)は天守閣を構え、来るべきに備え沼田城を堅牢にせよと指示する。
着実に源三郎信幸(大泉洋)は真田家当主への階段を登っている。源三郎信幸(大泉洋)が頼もしく描かれるのは嬉しい!
張り切っていた大叔父・矢沢薩摩守頼綱(綾田俊樹)であったが、1597年(慶長2年)5月7日に死去。享年80。
有働アナの「ナレ死」とも言えるあっけない演出であったが、血の気の多い矢沢薩摩守頼綱は逝った。大往生である。
矢沢の叔父上ありがとう・・・。
元服
1596年(慶長元年)9月、拾(秀頼)が元服。
「羽柴藤吉郎豊臣朝臣秀頼」(はしばとうきちろうとよとみのあそんひでより)と秀吉(小日向文世)に紹介された。
これより藤吉郎秀頼と称す。
醍醐の花見
1598年(慶長3年)3月15日、太閤・豊臣秀吉が最晩年に京都の醍醐寺三宝院裏の山麓において催した花見の宴。「醍醐の花見」である。
醍醐寺の第80代座主・義演が、一代の華麗な英雄の最後にふさわしい大舞台のために、手配をして醍醐の花見を実現させた。
「醍醐花見図屏風」(国立歴史民俗博物館蔵)には花見の想像図が描かれている。
仙千代と百助
稲(吉田羊)は百助、おこう(長野里美)は仙千代を出産した。
仙千代は、のちの真田信吉。父・信之が上田に移ったため上野・沼田城主となる。
百助は、のちの真田信政。信濃・松代藩の第2代藩主。
この「仙千代」「百助」という名前であるが、豊臣秀次の仙千代丸・百丸から命名だろうか・・・?確かに真田信吉・信政の幼名を調査してもわからなかった。
仙千代丸・百丸は豊臣秀次事件で処刑されており、それぞれ享年5、享年4であったといわれる。
安房守(草刈正雄)・薫(高畑淳子)・おこう(長澤まさみ)・稲(吉田羊)、そして仙千代と百助のシーンで「パンパース」なる紙オムツをはいているとネットで話題になっている。
気が付かなかったよ~。みんなよく見てるなー(笑)。しかし「再丸」で、このシーンはカットされていました。
秀吉の形見分け
太閤・豊臣秀吉の形見分け。史実です。
ドラマでは、
- 石田治部少輔(三成)-脇差し、金子50枚。
- 片桐東市正且元(片桐且元)-金子15枚。
脇差しは「吉光(よしみつ)」で石田吉光と呼ばれる。
ちなみに他は、
- 内大臣家康卿(徳川家康)-遠浦帰帆、金子三百枚。
- 北庄中納言金吾殿也(小早川秀秋)-捨子茶壺、吉光脇差、金子百枚。
- 江戸中納言秀忠(徳川秀忠)-枯木之絵。
- 会津中納言景勝(上杉景勝)-雁之絵。
- 備前中納言(宇喜多秀家)-最巻。
- 加藤主計頭清正(加藤清正)-金子三十枚。
- 真田伊豆守信幸(真田信幸)-国俊(くにとし)。
- 清須侍従(福島正則)-貞宗。
- 直江山城守(直江兼続)-兼光。
- 本田中務大輔(本多忠勝)-法成寺。
- 江雪(板部岡江雪斎)-金子三枚。
- 大谷形部少輔(大谷吉継)-国行(鐘切国行(つりがねきり))。
参考サイトは以下のとおりです。本当にありがとうございました。
大河ドラマ「真田丸」第30話「黄昏」レビュー
きり(長澤まさみ)が行く所、事件の匂いがする。キリシタンの集会に参加していた大工・フランシスコ吉蔵(水橋研二)は処刑されてしまった。集会には細川ガラシャ(橋本マナミ)、わくさ(円城寺あや)も参加していた。
吉蔵(水橋研二)は、きり(長澤まさみ)に「体は死んでも、心は死なない」と言い残して別れている。
きり(長澤まさみ)は源次郎信繁(堺雅人)に「キリシタンになりたい」というが、あっさり却下されている。
それよりも豊臣家に忠義を貫いている源次郎信繁(堺雅人)は悩んでいた。義を貫くことに疲れてもいた。
その本心は、正室・春(松岡茉優)と義父・大谷刑部(片岡愛之助)には打ち明けている。そういう意味では大谷家との婚姻は良かったと思う。
大谷刑部(片岡愛之助)の言葉「殿下はいささか長く生き過ぎたのかもしれんな」が印象的であった・・・。
安房守(草刈正雄)はやるせないでいた。伏見城の普請に心血を注いでいたのに。
というわけで、また安房守(草刈正雄)は吉野太夫(中島亜梨沙)のところへ通っている。
しかし吉野太夫(中島亜梨沙)は本多正信(近藤正臣)が放った忍びであった。吉野太夫(中島亜梨沙)は出浦昌相(寺島進)により始末された。佐助(藤井隆)によると本物の吉野太夫は京都にいるらしい。
安房守(草刈正雄)に「よくわかったな」と出浦昌相(寺島進)は言われた。
出浦昌相(寺島進)「同類は目を見ればわかる」と言って吉野太夫(中島亜梨沙)の正体を見破っている。
出浦昌相カッコイイ!!
その報告を受けた本多正信(近藤正臣)は「死んだが、役立たずめが」と舌打ち・・・。
「真田丸」第30話「黄昏」視聴率
堺雅人主演の大河ドラマ「真田丸」第30話「黄昏」が2016年7年31日放映された。平均視聴率は14.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
東京都知事選挙の投開票番組により繰り上げ放送になった影響なのかワーストを記録してしまいました。
参議院議員選挙の投開票番組により繰り上げ放送時も平均視聴率は15.1%。やはり繰り上げ放送の影響は大きいです。
「早丸」と呼ばれるBS視聴率は4.5%で好調キープ。
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まとめ
秀吉(小日向文世)は平清盛の「福原遷都」を持ちだした。思ってるうちの半分くらいしかできなかったと言っている。
威厳のあった秀吉はもういない。年老いた秀吉が小さく見える。小日向文世さんの演技が素晴らしい!
巨人・豊臣秀吉の死が近い。毎回切なくなるが、最近の真田丸は毎回が神回とも思える。
「内府」を「だいふ」と言わせる細やかさが素晴らしい!今回一番良かったのは、加藤清正(新井浩文)の号泣シーンだ!!
それでは感謝の気持ちでしめます。いつもありがとうございます・・・。by aki(@aoplanning_com)
お読みくださってありがとうございました。それでは。